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VULCAN Sの排気量は650cc!アメリカンバイクではなく日本のクルーザー

VULCAN Sの排気量は650cc!アメリカンバイクではなく日本のクルーザー

バルカン(VULCAN)のミニ歴史

カワサキのバルカンは、当初はアメリカ向けのバイクとして開発された1984年のバルカン700(Vツイン)から始まり、国内向けはそれから6年後の1990年にEN400をバルカン400と名付けたのが最初です。

ご覧の通り、並列2気筒エンジンのままで、シートを低くしてフロントフォークを伸ばしただけの安易な設定に対して、アメリカンではなく『ジャメリカン バイク』などと揶揄されました。

その後、ジャメリカンではない、まともな設計のアメリカンバイクとして、1995年に発売されたVツインがバルカン(400)です。

 

さらに、ホンダ スティードの人気が波及してアメリカンバイクブームとなり、バルカンも400の他に、800、900、1500が製品化されて、海外では、1700、2000までバリエーションがありました。

しかし、2008年の排ガス規制強化に伴って生産終了が相次ぎ、現在残っているのは、VULCAN Sの1車種だけになりました。

VULCAN Sはアメリカンではなく日本で進化したクルーザー

カワサキのVULCAN(バルカン)といえば、Vツインエンジンのアメリカンバイクのイメージですが、VULCAN Sは650ccの並列2気筒エンジンです。

マイナーな変更はあるものの、基本的には2016年に発売されたモデルです。

アメリカンバイクといえば、ハーレーダビッドソンが代表です。
いや、ハーレーこそが、アメリカンバイクなのです。

V型エンジンの呪縛から逃れて

アメリカンバイクが大流行した2000年頃には、V型エンジンを積んだアメリカンバイクがたくさん走っていました。

400ccやら750cやら、ミニハーレーの展示会のようでした。

そんなアメリカンバイクの流行が終わって、バイク自体の人気が薄れた今、国産のアメリカン(っぽい)バイクを探してみると次の3車種しかありません。

  • ホンダ=Rebel 500 (471cc 並列ツイン)
  • ヤマハ=BOLT (941cc Vツイン)
  • カワサキ=VULCAN S(650cc 並列ツイン)
  • スズキ=なし

こうしてみると、『アメリカンバイク=ハーレーダビッドソンのコピー』という公式は、もはや成立していないようです。

ハーレーダビッドソンをお手本としたアメリカンバイクから脱却して、各メーカー共、本来のクルーザーとしての楽しみを味わうバイクを作り出そうとしているようです。

日本の環境に合わせたVULCAN S

排気量は650ccが最適

映画、イージーライダーに代表されるように、真っ直ぐなハイウェイをただひたすら真っ直ぐに走るのが、アメリカンバイクのクルーザーだとすると、日本の道路事情には合わないのです。

クルーザーとなれば、高速走行が快適でなければなりませんが、日本では街なかでの走行性能を無視するわけにはいきません。

そうしたときに、1200ccの排気量が必要でしょうか。

高速道路での巡航速度を時速100キロとして、緊急対応のための余力を勘案したときに400ccではちょっと不安がありますが、650ccくらいがちょうどいいのです。

650ccのパワーがあれば巡航速度が時速140~150キロでも不足がないことが、ヨーロッパの道路では証明されています。
また、日本人の体格でも扱いやすい大きさなのです。

1200ccのエンジンをスリムな車体に収めようとすればコンパクトなV型エンジンが最適ですが、650cc程度であればパラレルツインでもさほど邪魔にはなりません。

低回転重視のセッティングにすれば、パラレルツイン独特の鼓動感を味わうことが出来るので、無理してV型に拘る必要もありません。

鼓動感を感じながら走りたければ3000~4000回転を中心に、スポーティーに走りたければ5000回転以上を中心に走るとそれぞれのいい場所が味わえますね(´▽`*)。

出展:https://review.kakaku.com/review/K0000775095/

 

日本のバイクメーカーは、ハーレーダビッドソンのコピーを作り続けて来ましたが、やっと日本の環境に合わせたクルーザーのあるべき姿に関心を持ち始めたのです。

これはメーカーのせいではなく、我々ライダーが勘違いに気づいてきたことを意味しています。

VULCAN Sはアーバンランナー

日本では、クルーザーと言えども街なかでの走行性能を無視できないと書きましたが、VULCAN Sはその点に注力しています。

その結果としてのコンセプトが『アーバンランナー』なのです。
『アーバン』とは『都市とか都会』のこと。

街なかを走るためには、発進加速と曲がり易さがポイントになります。

およそ、クルーザーとは対極的な表現になっていますが、カワサキとしては、その点を強調したいのでしょう。

 

レビュー記事ではこんな表現がありました。

何よりもクルーザーの中ではバンク角が深く、コーナーに少し速度を乗せて入っていくような走りが出来て楽しかった。

出展:http://www.mr-bike.jp/?p=89527

また、こんなユーザーのレビューもありました。

叔父がハーレーに乗っていますがどんなにアクセル開けても加速は鈍いと言っていましたがバルカンSの場合は回転数に応じて怖いぐらい加速していきます
そしてそのパワーに負けないぐらい高い旋回性能があります
ステップが前にあるバイクにしてはかなり深いバンク角があるので曲がるときも楽です
フレームのおかげでまるでネイキッドのようにヒラヒラ曲がっていきます峠ですら楽しく思えるほどです
走りは400のネイキッドと同等だと思います。

出展:https://review.kakaku.com/review/K0000775095/ReviewCD=884411/#tab

 

特長いろいろ

抜群の足つき性

この手のバイクに要求する一番の性能って『足付き性』ではありませんか。
VULCAN Sのシート高さは705mmで、同じクラスのネイキッドバイクと比べて10センチ以上低いのです。

そのため、下の写真に示すように、身長168cmの人で足の裏が完全に着くベタ足状態なので、安定性は抜群です。

この安心感は、他には代えがたいものがあります。

画像出展:https://moto.webike.net/moto_report/2017/06/7123/

また、乗車中の前足のポジションは、体格に合わせて3段階に調整できます。

見やすいメーター類

オールデジタルパネルが流行していますが、VULCAN Sでは、アナログタコメーターとデジタルパネルの組み合わせになっています。

上下に並んだ一体型のメーターは見やすくていいですね。

やっぱり、動きが激しいタコメーターはアナログが良いですね。
いっぽう、デジタルLCD(液晶)パネルには、速度表示のほか、燃料計、時計、オドメーター、トリップメーターのほか、燃費やギアポジションまで表示する多機能です。

 

簡単に外せるタンデムシート

二人乗りができなくなってしまいますが、タンデムシートを外して『シングルシート』にしてしまうと、リアの雰囲気がとてもスッキリします。

画像出展:https://moto.webike.net/moto_report/2017/06/7123/

六角レンチでボルトを外すだけなので、簡単です。
二人乗りはできないし、荷物の積載能力もなくなりますが、これは簡単でかっこいいですよ。

ただし、車検は通らないかもしれないので、車検の時は戻しておきましょう。

まとめ

VULCAN Sについて簡単に紹介しました。

なんと言っても、ヘッドライトからティアドロップ型の燃料タンクを経て、シートからリアビューへと流れるようなラインが美しいバイクですね。
本当にきれいだと思います。

クルーザーとしての高速走行能力は650ccで十分であり、あえて1200ccを載せて見栄を張る必要はありません。

パラレルツインの特性として、高回転域まで一気に吹け上がるので、加速に不満を感じることも少ないでしょう。

低回転重視のセッティングで、パラレルツインエンジンの鼓動感は味わえます。

抜群の足つき性の良さで、小柄な人でも女性でも安定してまたがることができます。

バンク角が深くハンドル操作が軽いので、コーナリングに不安がありません。
従来のアメリカンバイクで曲がらなくて苦労をした人は、ぜひ一度試乗して感覚を試してみてください。

結論として、新しいジャンルのバイクとして面白いと思いますよ。



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