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スクーターの特徴と発達の歴史

スクーターの特徴と発達の歴史

スクーターってなんだろう

片足を載せて地面を蹴って走る子供用の玩具のことをスクーターと言いますが、この記事では玩具は除外します。

スクーターの定義

昭和28年の工業会の協議によって決められたスクーターの定義があります。
それによると、スクーターとは次の4つの特徴を有する二輪車です。

  • 2輪自動車である。
    (厳密には3輪は含まないということですね)
  • 原動機は座席の下にある。
    (原動機の種類は問わないので電動車でもよいのです)
  • 前方に足踏台がある。
    (馬のように跨がって乗るのではなく腰掛けスタイルです)
  • 車輪の直径は22インチ以下である。
    (大型のオフロード車でも21インチなので、普通のバイクは22インチ以下です)

スクーターというと、女性向けの小型バイクのメージがありますが、上のスクーターの定義ではエンジン排気量や出力には触れていないので、大型のスクーターもアリですね。

めんどくさいことを言えば、ヤマハの前2輪移動体(3輪自動車)であるTricity125がスクーターかどうかを論じなければなりませんが、ここではスクーターと言うことにしておきましょう。

 

スクーターの特徴

現在のスクーターの特徴を整理してみると、次のような点です。

  • 跨がらない腰掛けスタイルなので乗り降りが楽です。
    女性がスカートで乗れます。
    お坊さんが着物で乗れます。
  • 椅子の下が物入れになっていて、ヘルメットや合羽などを収納出来ます。
  • 自動変速なのでエンストの心配がありません。
    渋滞でもクラッチ操作で左手が痛くなることがありません。
  • 自転車と同じ両側のハンドル・レバー・ブレーキです。
  • 雨の日に前輪の泥跳ねをガードしてくれるので靴が汚れません
  • 平面床の足踏台に大きなものを置いて足で挟んで運べます。
    (一部の大型車は平面床ではありません)
  • 機構部を殆どカバーしてしまうのでおしゃれなイメージを演出できます。

これらの特徴から浮かんでくる像といえば、スポーツ性能や動力性能ではなく、生活の便利用品のイメージですね。
実際に販売されているスクーターを見ると、生活の利便性を訴える製品が多く、スポーツ性能を全面に出している製品は少ないです。

日本のスクーターの歴史

戦後復興のスクーターはラビット号

戦後の日本で最初に普及したスクーターは、昭和22年に富士重工(当時は富士産業)が販売したラビット号です。

初期には、鉄製の重い車体に135cc4ストロークエンジンを積んでいました。

その後、大型では246cc、小型では87cc2ストロークエンジンなどの品種が作られ、樹脂製のボディを使用したり、シート下に物入れスペースを設置したりと、いろいろなバリエーションが作られました。

この当時に、ラビット号の対抗馬と言えば三菱のシルバーピジョンでした。
他にいくつかのメーカーがありましたが、余り見かけることはありませんでした。

しかし、昭和43年にラビット号は生産を中止しました
ラビット号をはじめとするスクーターの市場が縮小して生産中止に追い込まれた最大の敵は、あのスーパーカブだったのです。

スーパーカブは50cc~125ccの原付バイクとしては、

  • 値段が安いし、
  • 荷物の積載量は大きいし、
  • 丈夫で耐久性があり、
    (2年間5万キロ保証をつけていました)
  • サスペンションもしっかりしているし、
  • 整備もしやすいと、

当時のスクーターが勝てる要素が殆どなかったのですから、消滅したのも仕方ありません。



ミニバイクの台頭

昭和51年にホンダが主婦層向けのミニバイク、ロードパルを発売して人気になりましたが、下の写真を見ていただけば分かるようにスクーターの構造ではありません。

文字通り、原動機付き自転車をそのまま形作ったような印象です。

ソフィア・ローレンを採用したイメージ戦略が当たったロードパルの翌年、ヤマハは同じ女性向けマーケットにパッソルを投入しました。
パッソルは、両足を揃えて乗るスクーターの構造ですから、腰掛けスタイルで足を揃えてスカートでも着物でも乗れる点が高評価で、主婦層に人気になりました。


女性層をターゲットにして、八千草薫さんをイメージキャラクターに採用し、ブレーキも自転車と同じように左右のレバーで操作するので、運転感覚がほぼ自転車感覚だったので、女性にも抵抗なく受け入れらたのです。

4輪自動車の普及とあいまって、女性が普通免許を取得するのが一般的になり、これに原付免許が付いて来たことと、この当時はヘルメット装着義務がなかったので、髪型を気にする女性にも受け入れやすかったようです。
ヤマハ・パッソルが、本当の意味でのスクーター時代の幕開けと言えるでしょう。

その後、昭和55年にホンダ・タクトが発売されました。

さらにスズキも加わって、HY戦争と呼ばれるスクーター戦国時代が始まりました。
2輪車メーカーでは、カワサキだけがスクーターに参入しませんでした。

ビッグスクーター時代

昭和61年に、ホンダが、250ccの大きなスクーターを発売しました。
それが、フュージョンです。

わたしは、これに衝撃を受けました。
ロング&ローで、まるでアメリカンバイクをそのままスクーターにしたような印象だったのです。

すぐには人気が出ませんでしたが、カワサキを除く3社から大型スクーターが発売され、2005年にはビッグスクーターのブームを迎えることになります。

ビッグスクーターについては、別の記事で詳しく書きます。

 

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バイクの種類!総合まとめのページ

 



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